確定申告の医療費控除 〜対象・計算方法・申告手順を税理士がわかりやすく解説〜
- 大木 博
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- 1月5日
- 読了時間: 5分
こんにちは。
練馬区で確定申告や税務サポートを行っている大木会計事務所の公認会計士・税理士の大木です。
本日は、「確定申告の医療費控除」について解説いたします。
医療費控除は、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、所得税や住民税の負担を軽減できる制度です。病院代や薬代が多かった年は、確定申告をすることで税金が戻ってくるケースもありますが、「どこまでが対象になるのか」「いくらから控除できるのか」が分かりづらいという声も少なくありません。本記事では、医療費控除の基本的な仕組みから、対象となる費用・ならない費用、計算方法、申告のやり方まで、初めての方にも分かりやすく解説します。
目次
1. 医療費控除とは何か
1-1 医療費控除の基本的な仕組み
医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、その超過分を所得から差し引くことができる制度です。控除を受けることで、所得税や住民税が軽減され、結果として税金の還付や減額につながります。医療費控除は年末調整では受けられないため、必ず確定申告が必要です。
1-2 医療費控除を受けられる人
医療費控除を受けられるのは、医療費を支払った本人だけでなく、生計を一にする配偶者や親族の医療費を負担した場合も含まれます。たとえば、同居している家族や仕送りをしている親の医療費も対象になります。なお、所得の多い人がまとめて申告する方が、税率が高いため節税効果は大きくなる傾向があります。
2. 医療費控除の対象となる費用
2-1 控除の対象になる医療費
医療費控除の対象となるのは、「治療を目的とした支出」です。具体的には、病院や歯科医院での診療費、処方薬の薬代、通院のための公共交通機関の交通費などが該当します。レーシック手術やインプラント治療なども、治療目的であれば対象になります。領収書は必ず保管し、誰の医療費か分かるようにしておきましょう。
2-2 対象外となる医療費の注意点
一方で、健康診断や人間ドックの費用は、治療ではなく「予防目的」とされるため原則として対象外です。また、美容整形やサプリメント代、自己都合によるタクシー代なども控除対象になりません。医療費に該当するか判断に迷う場合は、「治療のために直接必要かどうか」を基準に考えると判断しやすくなります。
3. 医療費控除の計算方法
3-1 控除額の計算式
医療費控除の金額は、次の計算式で求めます。
(支払った医療費の合計 − 保険金などで補填される金額 − 10万円)
※総所得金額等が200万円未満の場合は「10万円」ではなく「総所得金額等の5%」が基準となります。
控除額の上限は200万円です。
3-2 保険金や給付金がある場合
生命保険の入院給付金や、高額療養費制度による支給金などは、医療費から差し引いて計算します。これを差し引かずに申告すると、控除額を過大に計算してしまい、後日修正を求められる可能性があります。給付金は「その医療費に対応する部分のみ」を差し引く点にも注意が必要です。
4. 医療費控除の申告方法
4-1 必要書類と医療費控除明細書
医療費控除を受けるには、「医療費控除の明細書」を作成し、確定申告書に添付します。現在は領収書の提出は不要ですが、5年間の保存義務があるため、必ず保管してください。医療費通知(健康保険組合から届くもの)を利用すれば、明細書の記載を簡略化することも可能です。
4-2 e-Taxでの申告手順
e-Taxを利用すれば、自宅から医療費控除の申告が可能です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で医療費の合計額を入力し、明細書を作成します。医療費が多い場合でも、データ入力により作業負担を軽減できます。還付も比較的早く受けられる点がメリットです。
5. 医療費控除でよくある誤解
5-1 セルフメディケーション税制との違い
医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できません。セルフメディケーション税制は、一定の市販薬購入費が対象となる制度で、医療費が10万円に満たない場合に有効です。どちらが有利かは支払額によって異なるため、申告前に比較することが重要です。
5-2 医療費控除を確実に受けるコツ
医療費控除を確実に受けるためには、日頃から領収書を整理し、誰の医療費か分かるように管理することが大切です。また、医療費が多かった年は「申告し忘れ」が非常に多いため注意が必要です。過去5年分までは還付申告が可能なので、該当しそうな場合は早めに確認しましょう。
まとめ
練馬区周辺で確定申告のご相談や、医療費控除を含めた税務のご相談、信頼できる会計事務所をお探しの際は、ぜひ一度、大木会計事務所までお問い合わせください。

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