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学生の子どもはいくらまでアルバイトできる?令和8年の特定親族特別控除をわかりやすく解説

10月9日
読了時間: 8分

こんにちは。

練馬区で年末調整や税務サポートを行っている会計事務所、「大木会計事務所」です。

本日は、「大学生の子どものアルバイトと特定親族特別控除」について解説いたします。


大学生の子どもがアルバイトをしているご家庭では、「いくらまで働くと親の扶養から外れるの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

以前は「103万円を超えないように」と言われることが多くありましたが、現在は制度が大きく変わっています。

令和8年分では、19歳以上23歳未満の子どもについて、給与収入が136万円を超えて扶養控除の対象から外れても、一定の収入までは「特定親族特別控除」によって親の税負担が急激に増えない仕組みになっています。


今回は、大学生の子どもはいくらまでアルバイトできるのか、令和8年分の制度を分かりやすく解説します。


目次








1.大学生の子どもと扶養控除の基本


1-1 19歳以上23歳未満は「特定扶養親族」


所得税では、扶養している家族がいる場合に「扶養控除」を受けられることがあります。

その中でも、その年の12月31日時点で19歳以上23歳未満の扶養親族は「特定扶養親族」と呼ばれます。

一般的には大学生くらいの年齢が該当します。

特定扶養親族については、所得税の扶養控除額は一般の扶養親族より大きい「63万円」とされています。

ただし、「大学生であること」が要件ではありません。大学へ通っているかどうかではなく、年齢や所得、生計を一にしていることなどの要件によって判定されます。


1-2 令和8年は給与収入136万円以下が扶養控除の目安


令和8年分では、扶養親族になるための合計所得金額の要件が「62万円以下」となっています。

給与収入だけの場合、給与所得控除の最低額74万円を加えると、「62万円+74万円=136万円」となります。

そのため、アルバイトの給与以外に所得がない大学生年代の子どもであれば、給与収入136万円以下が扶養控除を受けるための一つの目安になります。

例えば、20歳の大学生の子どものアルバイト収入が年間130万円だった場合、ほかの要件も満たしていれば、親は特定扶養親族として63万円の扶養控除を受けることができます。

では、給与収入が136万円を超えてしまったら、親の63万円の控除は一気になくなってしまうのでしょうか。そこで登場するのが「特定親族特別控除」です。



2.特定親族特別控除とは?


2-1 136万円を超えても控除がすぐになくならない


特定親族特別控除とは、19歳以上23歳未満の親族の収入が増えて扶養控除の対象から外れた場合でも、親が一定の所得控除を受けられる制度です。

令和8年分では、原則として子どもの合計所得金額が62万円を超え123万円以下である場合が対象となります。

給与収入だけの場合で考えると、おおむね給与収入136万円超197万円以下が対象となります。

つまり、子どもの給与収入が136万円を少し超えただけで、親の所得控除がいきなりゼロになるわけではありません。


2-2 給与収入159万円以下なら63万円の控除


さらに重要なのが、子どもの給与収入が一定額までであれば、扶養控除と同じ「63万円」の所得控除を受けられることです。

令和8年分では、特定親族の合計所得金額が62万円を超え85万円以下の場合、特定親族特別控除額は63万円です。

給与収入だけの場合には、給与収入136万円超159万円以下が目安になります。

つまり、給与収入136万円以下では特定扶養親族として扶養控除63万円、136万円超159万円以下では特定親族特別控除63万円となります。

制度の名前は変わりますが、親が所得から控除できる金額はどちらも63万円です。



3.159万円を超えるとどうなる?


3-1 控除額は段階的に減っていく


子どもの給与収入が159万円を超えると、親が受けられる特定親族特別控除は徐々に減少していきます。

令和8年分について、給与収入だけの場合の目安を整理すると、次のようになります。

子どもの年間給与収入

親が受けられる所得控除

136万円以下

扶養控除 63万円

136万円超~159万円以下

63万円

159万円超~164万円以下

61万円

164万円超~169万円以下

51万円

169万円超~174万円以下

41万円

174万円超~179万円以下

31万円

179万円超~184万円以下

21万円

184万円超~189万円以下

11万円

189万円超~194万円以下

6万円

194万円超~197万円以下

3万円

197万円超

0円

※給与収入のみで、給与所得控除について一般的な計算をした場合の目安です。


3-2 給与収入197万円を超えると対象外


令和8年分では、特定親族特別控除の対象となる特定親族の合計所得金額は123万円以下とされています。

給与収入だけの場合には、給与収入197万円以下が目安です。したがって、給与収入が197万円を超えると、原則として特定親族特別控除の対象からも外れます。

「136万円・159万円・197万円」という3つの数字を覚えておくと分かりやすいでしょう。

136万円以下 → 扶養控除63万円

159万円以下 → 親の所得控除は63万円を維持

159万円超197万円以下 → 控除額が段階的に減少

197万円超 → 特定親族特別控除の対象外



4.大学生はいくらまでアルバイトするのがいい?


4-1 「136万円を超えたら損」とは限らない


大学生の子どものアルバイトについて、「扶養から外れないように136万円以内に抑えた方がいい」と考える方もいるでしょう。

しかし、所得税だけを考えれば、必ずしも136万円を超えたら不利になるわけではありません。

給与収入が136万円を超えて扶養控除の対象から外れても、159万円以下であれば、特定親族特別控除によって親は同額の63万円の所得控除を受けることができます。

さらに159万円を超えても、197万円以下であれば所得控除は段階的に残ります。

したがって、「136万円を超えそうだからアルバイトを減らそう」と収入だけを見て判断するのではなく、世帯全体への影響を考えることが重要です。


4-2 税金だけでなく社会保険にも注意


ただし、ここで非常に重要な注意点があります。

今回説明している「136万円」「159万円」「197万円」は、主に所得税の扶養控除・特定親族特別控除についての金額です。社会保険の扶養は別の制度です。

所得税では親が特定親族特別控除を受けられても、子どもの収入や勤務状況によっては社会保険上の扶養から外れる可能性があります。

また、子ども本人に所得税や住民税が発生するかどうかも、親が特定親族特別控除を受けられるかどうかとは別の問題です。

そのため、大学生のアルバイトについては、「親の所得税」「子ども本人の税金」「社会保険」を分けて考える必要があります。



5.年末調整で親が注意すること


5-1 子どもの年間収入を本人に確認する


年末調整の際に特に注意したいのが、子どものアルバイト収入です。

「学生だからそんなに働いていないだろう」「去年が100万円くらいだったから今年も同じだろう」と考えて、本人に確認せず申告してしまうケースがあります。

しかし、時給の上昇や勤務日数の増加などによって、親が想像している以上に収入が増えていることがあります。また、大学生の場合、複数のアルバイトを掛け持ちしていることもあります。

例えば、A店で年間100万円、B店で年間60万円であれば、年間給与収入は合計160万円です。

勤務先ごとではなく、原則としてその年に受け取る給与収入全体を確認する必要があります。年末調整書類を会社へ提出する前に、必ず子ども本人に年間収入の見込みを確認しましょう。


5-2 特定親族特別控除申告書を忘れずに提出する

会社員が年末調整で特定親族特別控除を受けるためには、勤務先へ「給与所得者の特定親族特別控除申告書」を提出する必要があります。

「子どもの年齢と収入を会社が把握しているから、自動的に控除してくれるだろう」と考えないよう注意が必要です。

特に、子どもの給与収入が136万円を超えて扶養控除の対象から外れる場合には、特定親族特別控除の対象にならないかを確認しましょう。

また、控除額は子どもの所得金額によって変わります。そのため、年末調整の時点で子どもの年間給与収入をできるだけ正確に把握しておくことが重要です。




まとめ


大学生年代の子どもがアルバイトをしている場合、令和8年分は「136万円を超えたら扶養から外れて大損する」と単純に考える必要はありません。

給与収入だけの場合の目安としては、136万円以下は親が扶養控除63万円、136万円超159万円以下は親が特定親族特別控除63万円、159万円超197万円以下は親の特定親族特別控除が段階的に減少し、197万円超では特定親族特別控除の対象外となります。

特に重要なのは、給与収入159万円以下であれば、親が受けられる所得控除額は原則として63万円のままという点です。

一方で、社会保険の扶養や子ども本人にかかる税金については別に考える必要があります。

大学生のアルバイトについては、「いくらまで働けば得なのか」を一つの金額だけで判断するのではなく、親の税金、本人の税金、社会保険を総合的に確認することが大切です。

また、年末調整の際には、親が子どもの収入を推測して記載するのではなく、必ず本人に年間のアルバイト収入を確認しましょう。


練馬区周辺で年末調整や扶養控除、特定親族特別控除についてのご相談や、信頼できる会計事務所をお探しの際は、ぜひ一度「大木会計事務所」までお問い合わせください。

 
 
 

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